風颯々水冷々(かぜさつさつみずれいれい)

「颯々」とは風が吹き過ぎる様を表現した言葉で、風が颯々と吹くというとなんとも言えない爽やかな感じです。

また「冷々」とした水、これも実に爽やかな印象を与えます。

即ち、風はあくまでも颯々と拭いて欲しいし、水はあくまでも冷たい清水のようであって欲しい。

素直に自然の情景を表現することによって、自らの心境の清々しさを表した語句です。

心が落ち着かねば優れた自然の風景も五感に訴えてこない、と言う意味です。

『西大寺長老生駒山室生寺貫主 松本実道  筆 より引用』