村時雨

窓の外に雨音、障子を開けると霙まじりのような冷たい村時雨。

炉を囲み、灰さじから落ちる湿し灰の美しさ、大きな胴炭から順に手際良くつがれる菊炭。

やがて芳しい練香、赤々と燃える炭火、松籟を奏でる大きな釜から立ち上がる白い湯気。

正午の茶事を思い起こしながらの和やかなひととき。