秋くれど 月の桂の 実やはなる

〜〜〜秋くれど 月の桂の 実やはなる

光を花と 散らすばかりを〜〜〜     (古今集)

 

(秋が来たからと言って、どうして月の桂の木に実がなることがあろうか。

光を花のように散らしているばかりなのだから)

 

 

八月二日、八朔にちなんで「八朔茶会」をいたしました。

八朔は八月一日のことで「田実(たのむ)の節句」とも言われます。

稲の実りを神様に祈り、初穂を皇室に献上する

大切な農耕行事でした。

豊作を『頼む』意から転じて

恩を受けている人へ挨拶に行ったり贈り物をする

行事になったそうです。

三十年ほど前に恩師の意向で始めた

『八朔茶会』は社中の親睦の会でもありました。

二十八回目の今回、猛暑の中たくさんの方にお越しいただきました。

「夏は夜。月夜はもちろん」

清少納言の思いに少し触れてみました。

月は一年中、満ち欠けを繰り返し「月の情景」を醸し出しています。

八月のスーパームーンは雲に隠れていました。

十六夜はぼんやり、今日は立待月を楽しみに。