百千鳥さへづる春は物ごとに

~~~百千鳥さへづる春は物ごとに
あらたまれども我ぞふり行く~~~     (古今集)

(たくさんの鳥が楽し気にさえずる春は、見るものすべてが新しくなるけれど
自分だけが春が来るたびに歳をとり古くなっていくよ)

先日、きれいな水鳥が楽し気に戯れていました。
いよいよ水温む季節の到来ですね。

鴬の初音もあちらこちらで聴こえているようです。
桜の開花もそろそろですね。

万物の甦る喜びと希望に満ち溢れる春の訪れに
ワクワクドキドキを感じて
一日一日を大切に過ごしたいと思います。

炉の季節も名残に近くなると小釜で少しの火でも
湯が沸くようにと釣釜を使います。
五徳を外して、天井の蛭釘から釣り下げている釜が
ゆらゆらと揺れて、
かげろうのような春の風情を楽しみます。

名残の4月には炉の炭火が見えないようにと
羽のついた透木釜が使われます。

一服のお茶をいただきながら
季節の移ろいを感じていたいですね。