〜〜〜春の野に 霞たなびき うら悲し
この夕かげに鶯鳴くも〜〜〜 (万葉集)
(春の野に霞がたなびいて、何となくもの悲しい気持ちがするよ。この夕暮れの光の中で鶯が鳴いている)
春風に誘われて春の野は花盛り
鶯がかろやかに美しい声で競うように鳴き始めました。
・・・・・日本の誇れる精神文化は
「人を待つ文化」と「自然を愛でる文化」
だという結論になった・・・・・
「人を待つ文化」とは、茶席を催す時に現れる。
庭を履き、美味しい料理を作り香をたいて
友達を待つ。
自分も友達も刻々と過ぎゆくその一瞬を楽しむということ。
「自然を愛でる文化」とは、太古の昔から人々が
春夏秋冬の自然の移ろい
花鳥風月、幽玄、松籟などを楽しんできたこと。
忙しい時にこそ、こころの遊びをしたい。
特に将来の日本を担う小中高校生が心の優しい人
思いやりのある人になるためには
「日本古来の精神文化」を見につけてほしいと強く願う。
(随想 精神文化の継承 重村洋司より引用)