〜〜〜夕月夜 心もしのに 白露の
置くこの庭に こほろぎ鳴く〜〜〜 (万葉集)
(夕月の照る夜に、心がしなえるほどに白露が降りているこの庭に
こおろぎが鳴いているよ)
夏の日、一斉に鳴き立てる蝉の声は騒音にさえ感じるのに
いつの日か秋風が吹く夕暮れ
虫の音はなんて寂しげに聴こえるのでしょう。
台風の影響なのか日中は真夏のような暑さですが
朝夕は秋風が吹き凌ぎやすくなりました。
日が暮れるとあちらこちらで虫の合唱が聞こえて
確かな秋を感じます。
野辺には秋の草花が咲き
花籠にたっぷり入れても風情良く馴染み
重陽には「着せ綿」のお菓子、十五夜には「お月見団子」と
名残りの風炉は秋の趣向を楽しむことができます。