めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に

~~~めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に

雲隠れにし夜半の月かな~~~       (新古今集)

(久しぶりに巡り逢えたのに、それがあなたなのか分からないうちに
あなたは慌ただしく帰ってしまった。雲の間に隠れてしまった月のように)

源氏物語の作者紫式部の歌です。

久しぶりに幼友達に出逢ったが
つもる話しも出来ないままに
帰られてしまった寂しさを
読んだ歌です。

月の美しい季節になりました。

今年の十五夜(中秋の名月)は
10月4日でした。
各地で観月の行事が行われていたようです。

月の神様の依り代になるすすきや秋の七草を飾って
15個のお団子をお
供えし、これからの収穫を祈ります。

十五夜から約1ケ月後には十三夜(後の月)が巡って来ます。
十三夜では、その年の収穫に感謝し祈りを捧げます。
今年の十三夜は11月1日になります。

この2回の名月をどちらか一方のお月見しかしないことを
「片見月」と呼ばれ縁起が悪いとされています。

のちにお月見のお供え物をいただく事で月の力を分けていただき
健康と幸せになると信じられていました。

お月見は大切な大切な行事なのですね。